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中国の自動運転企業のMomenta、新資金調達ラウンドで10億ドル超を獲得

Momenta
2018-10-18 18:33 1260

【北京2018年10月18日PR Newswire=共同通信JBN】中国を本拠とする自動運転企業Momentaは18日、新資金調達ラウンドで産業界をリードする戦略投資家と政府系ファンドから10億ドルを超える資金を獲得し、中国初の自動運転ユニコーン企業になったと発表した。

既存投資家のNIO CapitalとPagoda Investmentは投資額を増やした。Tencentや上海および蘇州の政府系ファンド、China Merchants Group、CCB Internationalなどの戦略的投資家が、今回のラウンドに参加した。

Momentaは先に、NIO Capitalを中心とするB-1資金調達ラウンド(4600万ドル)、Cathay Capital主体のB-2ラウンド、Shunwei Capitalが率いたAラウンド、Blue Lake CapitalとSinovation Ventures、Zhen Fundによるエンジェル投資がそれぞれ完了したと発表している。Momentaは創業以来、2億ドルを超える投資を集めてきた。

Momentaのシュートン・カオ最高経営責任者(CEO)は「今回の資金調達ラウンドはわが社にとって戦略的な重要性を持つ。Momentaは今後、自動車、物流、ビッグデータその他の関連分野で戦略的パートナーと密接な協力を続ける」と述べた。

2016年9月に創業したMomentaは、自動運転のインテリジェントシステムを構築し、一流サプライヤーとOEM向けにソリューションの提供を目指している。カオ氏は「過去2年間Momentaは3段階の開発を経てきた。フェーズ1はビッグデータおよびコンピューティング・プラットフォームの確立。フェーズ2はパーセプション(認識技術)と高解度セマンティック・マッピング、プランニング、コントロールの基礎としてのディープラーニング・アルゴリズムの開発。フェーズ3は高速道路と都市を想定した大量生産向けマルチレベル自動運転ソリューションの開発だ」と語った。

Momentaは今年、蘇州市政府と戦略的提携を結んだ。同社は蘇州でレベル4自動運転開発を加速し、地元政府のスマート交通システムの整備を支援するため、大掛かりにテスト車両を展開する。Momentaは国際的なOEMやティア1サプライヤーへの事業も拡大している。

Momentaは、最先端画像認識フレームワーク、Faster R-CNN、ResNetの研究者と、ImageNet 2015、ImageNet 2017、MS COCO Challengeなど多くのコンペティションの受賞者を含む世界クラスのディープラーニング専門家を抱える。過去2年間にそのチームは大幅増員され、Momentaチームの80%は研究者と開発者である。

▽Momentaについて

Momentaは自社をティア2ソフトウエアプロバイダーと位置付け、自動運転車の「頭脳」の構築を目指す。この設定で、車体は「胴体」とみなされ、車載センサーは「目と耳」に当たり、パーセプションから生まれる情報に基づくパス・プランニング(走行経路計画)とコントロールをつかさどるソフトウエアは、頭脳を構成する。その頭脳をMomentaはティア1自動車サプライヤーとOEM顧客に供給する。

自動運転実現の鍵は、極めて高い水準の安全性と信頼性を確保することだ。Momentaはビッグデータと人工頭脳、ソリューションの密接なフィードバック・ループを生み出して活用し、この問題を解決する。Momentaはパーセプションと高解度セマンティック・マッピング、データ主体のパス・プランニングにまたがるディープラーニングに基づく一連のソフトウエアを独自に開発し、そのことが完全自動化の実現を可能する。

Momentaは自社のクラウドソーシング・チャンネルで集めたデータによって、パーセプションと高解度セマンティック・マップ、プランニングのためのディープラーニング・アルゴリズムを開発した。

Momentaはディープラーニング・アルゴリズムに基づき、アフターマーケットとプリインストール(OE)市場向けのマルチレベルの自動運転ソリューションを開発した。

*AutoRing - MomentaのアフターマーケットADAS(先進運転支援システム)製品。AutoRingは運転手向けのカメラと道路に向けた2番目のカメラを装備する。このシステムは能動的な安全機能と車列管理サービスを提供する。

*Mpilot - Momentaの連続生産向けレベル3プリインストール・ソリューション。カメラやレーダーセンサーなど手ごろな低価格センサーを利用し、高解度マップを組み合わせたこのシステムは、幹線道路と都市高速道で究極の「マインドフリー・ハンズフリー」自動運転体験を提供することが目標である。

*Momenta Valet Parking(MVP) - 当社の連続生産向けレベル4・バレットパーキング・ソリューション。MVPは視覚ベースのパーセプションと高解度マップを合わせて、駐車ガレージでレベル4自動運転を実行できる。大量生産の車載センサーを用いて、数センチ単位のマッピングとローカライゼーション(位置特定)の正確さを実現している。

*Momenta L4 Urban Autonomous Driving(M4U) - Momentaのレベル4都市自動運転ソリューション。M4Uはすべての人に自動運転モビリティーを届けるのが目標だ。わが社は都市での自動運転を開発しており、それが将来のロボタクシー・ソリューションを可能にする。

ソース: Momenta